通関士の輸出実務
通関士の輸出実務は、通関手続きだけではなく輸出実務全体の流れを知ることも大切です。まずは輸出者と海外輸入者との契約締結から始まります。それからの流れは、輸出者が、海外の輸入者と、売買契約、代金決済方法や梱包、輸送、保険などの契約を締結します。輸出認証が必要な貨物の場合は、経済産業省または税関長に輸出許可申請を行います。そして、貨物を保税地域に搬入し、税関に輸出申告をします。
通関士になるためには通関業者に所属しなければなりません。その通関業者の探し方は、一般求人誌や新聞の求人欄では見つけるのは難しいので、インターネットの求人サイトで探してみましょう。また、通関業者一社一社に直接問い合わせるのも方法のひとつです。
通関士試験の科目は以下の3科目で、それぞれにおいて記述式と短答式の2通りの問題が出されます。
・通関業法-通関業と通関士についての根拠となる法律で、定義、目的、義務や権利などを定めています。
・関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法-関税や輸出入に関する定義や規定、特例を定めた法律や関税に関する法律などから貿易にかかわる部分が出題されます。
・通関書類の作成要領とその他通関手続きの実務-輸入申告書と輸出申告書の作成問題と、択一式と計算式の問題が出題されます。
通関士資格を取得できる専門学校の学科は以下のようなものです。
・航空専門学校-航空ビジネス学科・航空サービス学科など。
・法律専門学校-国際貿易通関士学科など。
・語学専門学校-国際ビジネス科など。
・観光専門学校-航空貿易学科やエアポート学科など。
・総合ビジネス専門学校-通関士学科など。
通関士試験の模擬試験は、自分の弱点や学習成果が計れるので必ず受けてください。通関士試験は、すべての科目について合格基準があるので苦手な科目や弱点をつくらないようにしてください。復習ポイントとしては特に記述式、申告書作成についてを重点的に復習してください。
通関業を営もうとする者は、その業に従事しようとする地を管轄する税関長の許可を受けなければなりません。許可後に、不正が発覚した場合には許可の取り消しという行政処分が下されます。
「輸入」「みなし輸入」「輸入の具体的な時期」と、「輸出」「積戻し」「輸出の具体的な時期」が定義されています。それぞれの言葉の対象となる状態を把握しましょう。
税率とは税額を決定するための課税標準に対して適用される比率のことです。それには2種類あって、1つは「法律に基づいて定められている税率(国定税率)と、もう1つは「条約に基づいて定められている税率」があります。
適用貨物について基本税率に代わって一定期間に限り暫定的に適用される税率で、対象となるのはWTOの農業協定に基づく農産物や豚肉、各国との合意に基づく牛肉、軽減税率対象物品などがあります。
輸出申告書の試験では、試験会場で輸出申告書の作成注意事項と仕入書が配布されますので、これらを見ながら輸出申告書を作成しましょう。輸出申告書は大まかに上段、中断、下段に分かれており、それぞれの部分は以下のように記入してください。
・上段部分-申告年月日、積込港、積載船名、出向予定年月日、仕向地。
・中断部分-品名、統計品目番号、単位、数量、申告価格(FOB)など。
・下段部分-貨物の個数、記号、番号、申告書の枚数、仕入書チェック欄、通関士記名押印など。